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【8月17日締切!】 秋田のSPACE LABOで試してみたい企画を募集中! コーディネーターが考える企画とは?

【#秋田市文化創造館プレ事業】
秋田市の「まちの空間」を活用した実験的な企画(ジャンル不問)を公募中の「SPACE LABO 2020」。審査員のコメントと、コーディネーターが考える企画を紹介します。

アーツセンターあきた

審査員から期待のコメントが到着!

まもなく締切をむかえる「SPACE LABO 2020」。
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審査員より応募者のみなさんへの期待のコメントが届きました。

金子由紀子 青森公立大学国際芸術センター青森(ACAC)主任学芸員

「ラジオやサイネージ、建物壁面へのプロジェクションも含めた『スペース』をどう捉えるのかということと、コーディネーターの方々との協働により活動がどう展開していくかということに注目しています。ウイルス感染症で見通しの立たない状況ですが、この状況をポジティブに捉え、大胆に、ささやかに街中に磁場を生み出す実践に出会うことを楽しみにしています。」

Profile

金子由紀子

1978年秋田市生まれ。東京造形大学大学院修了。専門は美術教育・美術館教育。2006年から2年間青年海外協力隊に参加、トンガ王国の職業訓練学校で美術を教える。2011年よりACACに勤務。「未完の庭、満ちる動き」(2018年)、「石田尚志展 弧上の光」(2019年)等アーティスト・イン・レジデンスや展覧会の他、「ACAC Now On AIR!」(2014-15年)等ワークショップの企画、小学生への創作体験の指導などを行い、様々な世界にアクセスする手段としての芸術と教育の可能性について考察し実践する。

鈴木一郎太 (株)大と小とレフ取締役

「粗削りで粗野で未完で見通しが立たない。型破りで奇想天外、〇と言われれば〇だけど、見方を変えたら△でもありうるという、つかみどころのなさ。そうしたものは見る側も問われます。まず、必ずしも最終形は見えてなくていいのですから、とにかく想像するしかありません。さらに、これまで見聞きした物事と比較するだけでは推し量れないでしょう。存分に困惑させられ、振り回されること。それがSPACELABOに審査員として関わる上での一番の楽しみです。受け取り手と受け取り方が想像できてしまうものは一旦脇に置いて、秋田のまちがどう受け取っていいか困惑し、でもなぜか心惹かれ楽し気な未来を空想してしまう、そんなプランぜひとも思いついてください。」

Profile

鈴木一郎太

静岡県浜松生まれ。20代をアーティストとしてロンドンで過ごしたのち、認定NPO法人クリエイティブサポートレッツで障害福祉と社会をつなぐ文化事業に携わる。その後、ソフト企画からハード設計までを扱う(株)大と小とレフを立上げ、文化、福祉、まちづくりなどの分野において、主体者の思いを整理し未来を見出す手助けをしている。 静岡県文化プログラム・コーディネーター、NPO法人こえとことばとこころの部屋理事。

橋本 誠 アートプロデューサー、NPO法人アーツセンターあきたディレクター

「『まちの空間』で何かを企てる時に、そこにいる人たちにそれがどのように届くのか。それにより、どのような風景が生まれるのかをいつも想像します。様々な条件は制約であると同時に、創造への手がかりでもあります。協力機関やコーディネーターとの協働によりそれを乗り越え、想像を越える風景をぜひ見てみたいー。応募される皆様自身の実験であることはもちろん、『まちの実験』としても心惹かれる、野心に満ちた企画をお待ちしています!」

Profile

橋本誠

1981年東京都生まれ。横浜国立大学教育人間科学部卒業後、フリーランス、東京文化発信プロジェクト室(現・アーツカウンシル東京)を経て2014年に一般社団法人ノマドプロダクションを設立。2020年よりNPO法人アーツセンターあきた ディレクター。多様化する芸術文化活動と現代社会をつなぐ企画に制作・広報・記録など様々な立場で携わる。KOTOBUKIクリエイティブアクション(横浜・寿町エリア/2008~)、生活と表現(東京・台東区/2015〜)。EDIT LOCAL LABORATORY アートプロジェクトラボ(2019〜)など。共著に「これからのアートマネジメント」(フィルムアート/2011)など。

コーディネーターによる「もしも自分が応募するなら…」

採用された企画の実現に伴走するコーディネーターが考える「もしも自分が応募するなら…」。
コーディネーターが考えた企画を紹介します。

「架空文庫–過去と未来に会える場所–」
フォンテAKITA6Fの空間には乳幼児向けの絵本を揃えたフォンテ文庫がある。近くには託児もできる子育て広場もある。小さなこどものための空間には良い空間だけど、その隣に期間限定の架空文庫をつくってみたらどうだろう。今を悩む大人が足を止めて本を手に取るところ。少しいつもの日常を離れ、過去と未来へ会いに行く。

会場:フォンテAKITA 6F情報発信コーナー
企画者:有馬寛子

Profile

有馬寛子

1985年岩手県生まれ。山に囲まれた小川近くの小さな集落で育ちました。東京芸術大学大学院博士課程を修了後、東京の中学校と高校の美術講師として勤務し、その後秋田公立美術大学美術教育センターの助手として勤務。彫刻、美術教育を専門とし、戦前・戦後の東北の子どもたちの創造活動(生活綴方・生活版画)についての研究を行ってきました。近年では、アーティストの思考を取り入れた学校現場での題材開発や、アーティストと協働した子ども向けのワークショップの企画を行っています。SPACE LABO 2020では、秋田市内の様々な媒体で展開されるクリエイターの企画をどのように市民へ向けて表現していけるか、今までの経験をいかしながらサポートしていきたいと思います。

「AKITA 想像国際エアポート」

もしも、AKITAがひとつのちいさな国だったら。オーパ1Fのスクエアを、架空の国の玄関・国際空港に見たててみる。たとえば、航空会社のカウンター、CAさんのコスチューム。パスポート、通貨、架空の国の名物を販売するお土産屋さんやレストラン。子どもから大人まで、みんなで考えながら想像しながら作ってみたいな。

会場:秋田オーパ 1F吹き抜け
企画者:前田優子

Profile

前田優子

広島県生まれ。新潟県佐渡島を拠点とする太鼓芸能集団「鼓童」で国内ツアー企画制作を担当。その後フリーランスにてコンサート企画制作およびアーティスト制作などを経て、2007年〜福島県いわき市・いわき芸術文化交流館アリオスにてアウトリーチプログラム「おでかけアリオス」等を担当。その後いわき市内のまちづくりNPO「中之作プロジェクト」にて、民家リノベーションカフェ「月見亭」の立ち上げ〜企画運営および広報を担当。2020年8月〜 NPOアーツセンターあきたプログラムコーディネーター。秋田に移り住んで間もないのですが、それゆえ街の魅力を日々新鮮に受け取っています。SPACE LABO 2020でも、クリエイターの皆さんと一緒に、あらたな街の可能性を探していけたらと思います。

「KEEP KIPPU TRIP」

秋田駅の在来線ではICカードが使えない。つまり秋田駅で在来線に乗って移動する人は一人一枚、確実に「切符」を持って移動しているということ。一人旅だったとしても切符があなたの旅のお供になる。新型コロナウイルスのせいで移動することはちょっと特別なことになった。だから切符に旅の思い出を保存するっていうのはどうだろう。切符の写真と旅の思い出をInstagramに投稿する。ハッシュタグ#KEEPKIPPUTRIPで検索すれば、誰かの旅の思い出にもスマホ越しに触れることができる。密閉された車内で本当は誰かに話したかったこと、本当は誰かの近くに座って一緒に風景を眺めたかったこと。今だから湧いてくるそんな気持ちもここに保存しておこう。

改札上のサイネージには、このプロジェクトのガイド映像を流す。切符を買って、SNSに旅の思い出をアップするまでのガイドライン。外の壁面プロジェクションには「どこかからどこかへ感染る(移る)ことと旅と切符」をテーマにした5分間の短編映像を流そう。それでプロジェクトの名前は「KEEP KIPPU TRIP」にする。

会場:JR秋田駅 サイネージ・壁面プロジェクション
企画者:藤本悠里子

Profile

藤本悠里子

1994年京都市生まれ。キュレーション、アートマネジメントを学び、現在は現代美術展の企画や文章の発表をしています。秋田に来てからは、県外から様々な分野の専門家を招聘し、秋田で活動をする人との協働の現場を生むプロジェクトの企画や運営を行ってきました。2019年度よりSPACE LABOのコーディネーターを勤めています。SPACE LABO 2020では、劇場や美術館のような表現をするために設えられた場所の外でクリエイティビティを発揮するという事業の特徴を生かしながら、街のあり方を組み替えるような、刺激的かつ発展性のあるクリエイションに関われることを期待しています。

「聴こえる劇、見えない物語」

帰りが遅くなった車中、たまたまつけたラジオから「ラジオドラマ」が流れるとつい聴いてしまいます。DJが語りかけてくるでもなく、テレビのように映像をただ受容するでもない。あずかり知らぬ向こう側で物語が進行している感覚は、リスナーが勝手に人物や場面を想像できる自由さがあります。この、聴く側が脳内で自由に想像できる特徴を活かして、例えば普通は観客の前で演じられる舞台表現を、あえてラジオに置き換えられたりするでしょうか?またはリスナーのコメント等から即興的に生まれる「その場〇〇」なんかも、面白そうです!

会場:ABSラジオ 「まちなかSESSIONエキマイク」番組内企画
企画者:小熊隆博

Profile

小熊隆博

2015年まで7年間「ベネッセアートサイト直島」(香川)の美術施設の運営管理に携わったのち、合同会社みちひらきを設立。2016年に絵本、地元職人によるオーダー什器等を展示販売するプロジェクト型ギャラリー「ものかたり」(五城目町、秋田)を開設し、近年は秋田公立美術大学による地域連携型アートマネジメント人材育成事業「旅する地域考」(2018-)、東北の子どもに向けた芸術教育支援活動「子ども芸術の村プロジェクト」(2016-)の企画運営に参画。京都芸術大学通信制大学院芸術環境研究領域非常勤講師。2019年度よりSPACE LABOのコーディネーターを勤める。SPACE LABO 2020では、「スペース」の意味を柔軟に問い直し、新しい活用方法を編み直すプランを具体化する実務、空間の構築を併走します。

締切は、8月17日(月)23:59。
二次審査通過者には秋田市で企画公開の機会が提供され、そのための制作補助費最大10万円の支援もあります!
完成作品である必要はありません。秋田のまちの空間で実現してみたい企画を肩肘張らずご応募ください!

Information

秋田市文化創造館プレ事業 乾杯ノ練習 「SPACE LABO 2020」

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●締切:2020年8月17日(月)23時59分(必着)
●応募方法:SPACE LABO制作規定」をご確認の上、応募⽤紙・企画書・ポートフォリオ(任意)をメールまたは郵送にて提出
●賞:グランプリ…1名(組)/審査員特別賞 …1名(組)
●募集内容:SPACE LABOのいずれかで実現してみたい企画(ジャンル不問)
●企画公開会場[SPACE LABO]:
①ABSラジオ「まちなかSESSION エキマイク」番組内企画
②JR秋田駅サイネージ・壁面プロジェクション
③秋田オーパ1F吹き抜け
④フォンテAKITA6F情報発信コーナー
●審査員:
金子由紀子  青森公立大学国際芸術センター青森(ACAC)主任学芸員
鈴木一郎太  (株)大と小とレフ取締役
橋本誠  アートプロデューサー、NPO法人アーツセンターあきたディレクター
※SPACE LABOを提供する協力企業の担当者も審査に参加します

●主催:秋田市
●協力:ABSラジオ、東日本旅客鉄道株式会社 秋田支社、株式会社OPA
●企画:NPO法人アーツセンターあきた

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