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現象と心象の接点とは 田中里姫のガラス展「透明な知覚」開催

秋田公立美術大学サテライトセンター(フォンテAKITA6階)では12月5日(土)から、卒業生・田中里姫を特集した展覧会「透明な知覚 -現象と心象の接点をとらえるためのガラスの実験-」を開催します。

秋田公立美術大学サテライトセンター(秋田市中通、フォンテAKITA6階)では12月5日(土)から27日(日)まで、2018年にものづくりデザイン専攻を卒業生した作家・田中里姫を特集した展覧会「透明な知覚 -現象と心象の接点をとらえるためのガラスの実験-」を開催します。

本展はこれまで、石をモチーフに「虚空」と向き合う菊地暁子(アーツ&ルーツ専攻卒業)、旅を続けながら「記憶」を描く永沢碧衣(アーツ&ルーツ専攻卒業)、「真坂人形」を展開する真坂歩、日常にある「現象」に着目する渡辺楓和(ものづくりデザイン専攻卒業)ら卒業生の活動を特集してきたシリーズ第5弾。

物質的な「現象」と、意識的な「心象」の接点とは

ものづくりデザイン専攻を卒業して以来、吹きガラスの技法で試行を続ける作家・田中里姫。自然現象を取り入れながら、言葉にできない感情や感覚をガラスの中にとどめようと、日々、実験を重ねています。

かたちの変化を自然の重力に委ねる《たわむ》シリーズ、頭の中にこびりついた記憶をガラス玉の中に描く《synapse》シリーズ。それらは、手を動かし、息を吹き込み、絶えず温度をとらえながら、物質的な「現象」と意識的な「心象」の接点をとらえようとする「知覚」の試みです。

本展では、秋田公立美術大学卒業後、秋田市新屋ガラス工房を拠点に制作を続け、そのかたちの変化を模索してきた田中の実験に焦点を当てます。サテライトセンターのギャラリーをガラスの実験室と見立て、これまでの実験過程を含めた作品約50点と映像とで、「知覚」の試みを可視化します。

ガラスという素材と試みの記録を、ぜひご覧ください。

Profile

田中 里姫 Tanaka Saki

1995年青森県生まれ。秋田公立美術大学ものづくりデザイン専攻ガラスコース卒業後、2018年から秋田市新屋ガラス工房勤務。卒業研究作品展2018にて学長奨励賞受賞。国際ガラス展・金沢2019入選、工芸都市高岡2019クラフトコンペティション入選など。秋田市在住。

Information

卒業生シリーズVol.5
透明な知覚 -現象と心象の接点をとらえるためのガラスの実験-

チラシ(PDF)はこちらから
■会 期:2020年12月5日(土)〜12月27日(日)会期中無休
■会 場:秋田公立美術大学サテライトセンター(秋田市中通2-8-1 フォンテAKITA6F)
■入場料:無料
■主 催:秋田公立美術大学、NPO法人アーツセンターあきた
■お問い合わせ:
秋田公立美術大学サテライトセンター(NPO法人アーツセンターあきた)
TEL.018-893-6128  E-mail info@artscenter-akita.jp

Writer この記事を書いた人

アーツセンターあきた

高橋ともみ

秋田県生まれ。博物館・新聞社・制作会社等に勤務後、フリーランス。取材・編集・執筆をしながら秋田でのんびり暮らす。2016年秋田県立美術館学芸員、2018年からアーツセンターあきたで秋田公立美術大学関連の展覧会企画、編集・広報を担当。ももさだ界隈で引き取った猫と暮らしています。

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