能代北高跡地利活用スタートブック
「これから、ここから。」
秋田公立美術大学はこの度、能代北高跡地利活用スタートブック「これから、ここから。」を発行しました。景観デザイン専攻の小杉栄次郎教授をはじめとするプロジェクトメンバーは、能代市の依頼を受けて2020年度に北高跡地利活用基礎調査を実施。その調査報告やまちづくりに関わる専門家へのインタビューなどをまとめた本書は、これから動き出す北高跡地利活用の検討に向けたスタートブックです。
▼令和3年度能代北高跡地利活用可能性検討業務について
▼能代北高跡地利活用スタートブック「これから、ここから。」(PDF)
中心市街地活性化の核として注目される
「北高跡地」の可能性を探る
能代のまちの小高い丘に、ぽっかりと空いたような、広大な更地。
18,000㎡以上もの広さを誇るこの土地は、通称「北高跡地」。能代北高等学校と能代商業高等学校の統合に伴い、閉校して解体され、跡地は2014年3月に秋田県から能代市に譲与されました。
海岸砂丘から砂防林、その後は高等学校として親しまれた「北高跡地」が更地となって7年。能代の中心市街地活性化の核として活用方法が注目され、これまで複数の提案や意見が出されてきました。「北高跡地」には、この土地のことだけを考えるのではなく、周辺の商店街を含めたつながりを考慮した活用の検討が必要とされています。
明治期まで樽子山と呼ばれた砂防林が、学校建設によって徐々に姿を変えて更地となった今、この土地にどのような可能性があるのでしょうか。そして「北高跡地」は、これからどのような存在となるのでしょうか。その答えは、能代のまちをどうしていくのか、子どもたちにどのようなまちを残していくのかにつながります。
能代北高跡地利活用スタートブック「これから、ここから。」(B5変形、96頁)は、景観デザイン専攻が「北高跡地利活用基礎調査報告書」でまとめた歴史的背景や現況調査、関連計画の把握・整理、利活用の可能性や整備条件の整理などの内容や取り組み事例、基本コンセプトの検討、思考継続型プロジェクトの提案といった項目で構成。専門家を交えた座談会やプロジェクトメンバーによるクロストークなども盛り込み、今後展開していく具体化の検討に向けたガイドブックとなるよう編集しました。能代のまち並みや「北高跡地」の現在の写真、ドローンを飛ばして上空から撮影した写真なども見どころです。
ワークショップで出たアイデアを検討しながら
プロジェクトを展開
「北高跡地」の可能性を探るワークショップは、2021年度は3回開催予定です。「北高跡地」の利活用について創造的な意見交換を行う「ワークショップ」と、ワークショップで出たアイデアを専門的な視点から検証する「技術的検討」を繰り返し、実施可能な「プロジェクト」を考えていきます。
能代のまちを、どうしていくのか。子どもたちにどのようなまちを残していくのか。まちについて、未来について考え、語り合う「北高跡地」のプロジェクトが動き出しました。
Information
これから、ここから。
能代北高跡地利活用スタートブック/2021
プロジェクトメンバー
小杉栄次郎(秋田公立美術大学景観デザイン専攻)
井上宗則(秋田公立美術大学景観デザイン専攻)
船山哲郎(秋田公立美術大学景観デザイン専攻)
田村剛(NPO法人アーツセンターあきた)
2021年10月発行
ブックデザイン 越後谷洋徳
編集 高橋ともみ
写真 草彅裕、船山哲郎、越後谷洋徳
イラスト 佐々木萌
印刷・製本 秋田活版印刷株式会社
制作 NPO法人アーツセンターあきた
発行 公立大学法人 秋田公立美術大学
〒010-1632 秋田県秋田市新屋大川町12-3
TEL.018-888-8100
※能代北高跡地利活用可能性検討業務の一部として作成しています。