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あそび×まなびのひろば
冒険しに行こう!大森山の「森の居場所」へ

2020.09.18

秋田市大森山動物園と秋田公立美術大学が取り組む「大森山アートプロジェクト」が今年も大森山公園一帯で開催中です。澄みわたる秋空の下、グリーン広場には冒険心をかき立てる「あそび×まなびのひろば—森の居場所—」が出現!

大森山公園一帯で、大森山アートプロジェクト2020開催中!

大森山を包み込む秋の空気、木漏れ日、木や土の香り・・・。
秋田市大森山動物園と秋田公立美術大学が取り組む「大森山アートプロジェクト」が今年も大森山公園一帯で始まっています。大森山公園グリーン広場には、冒険心をかきたてる「あそび×まなびのひろば—森の居場所—」が出現! 秋田公立美術大学の学生たちによるインスタレーションや仕掛けを用いた「居場所」が広場の14カ所に姿を見せています。

大森山公園グリーン広場で9月26日(土)まで開催中の「あそび×まなびのひろば—森の居場所—」。オープニングイベントでは、子どもたちが体を使って「森の居場所」を楽しみました

空を見上げ、音を聞き、風を感じ、普段とは違う感覚を味わってもらおうと制作した加藤璃子《大きな鳥の巣ベッド》

麻紐でつくった蜘蛛の家の下で虫の目線を感じてもらう圷陽菜《森の家》

制限された日常の「居場所」から、森の「居場所」へ

秋田市の大森山公園グリーン広場から彫刻の森にかけて展開中の「森の居場所」は、子どももおとなも遊びの中で学び、学びから新たな遊びをつくる創造的な広場として森の中に「居場所」をつくるプロジェクトです。2019年度は村山修二郎准教授の地域プロジェクト演習を履修する学生がグループで「杉迷路」をデザイン・構成しましたが、2020年度は学生同士の接触をできるだけ避けるため、個別で制作することになりました。

地域プロジェクト演習を履修する学生11人(1〜3年生)に加え、4年生と卒業生が特別参加。新型コロナウイルス感染症の拡大により「居場所」を制限させた生活を強いられた学生たちは、森の中にどんな「居場所」をつくったのでしょうか。

麻紐や流木を使った後藤那月《めぐる—巡る・廻る—》

「普段とは違う自然の中だからこそ存分に遊び、ゆっくりと時間を使いながら自分と向き合う。自らがその場所を「めぐる」ことで自然との一体感を感じてもらいたい」と制作

「世界中を旅してきた風が、ほっと一息つく。そんな場所をつくった」という中村邦生《風のたまり場》

プロジェクトをコーディネートしたNPO法人アーツセンターあきたの田村剛は、「Zoomを使って打ち合わせを重ね、自粛期間が明けて久々に外に出て歩いたフィールドワークでは、学生たちはのびのびと森の感覚を捉えようとしていました。時間をかけて自由に森を歩いて感じることで、自分はここで何ができるのか、それぞれが深く考えることができたのではないでしょうか」と話します。

学生同士で気軽に集まることのできない環境でしたが、自然素材の材料を現地で探したり、近くの新屋浜に流木を取りにいったりと各自が場所と素材に向き合いました。麻布、麻紐、木の枝、稲藁、流木といった自然素材をそれぞれの制作に応じて集め、自然環境を肌で感じながら試行錯誤して進めました。現地での制作では、「散策する地元の人が『だんだん出来ていくね』『解説文がいいね』と声をかけてくれたことが、学生にとってモチベーションとなり、学びの場となりました」と田村。そして誕生したのが、この「森の居場所」です。

「地面の形を変形させることで大地を踏みしめること、駆け上がること、身をまかせること、そういったアクションができる場をつくり、大地と人との関係を意識させる場所にしたい」という岡崎未樹《大地に触れること》

岡本真実《紡ぐ繰る繋ぐ》は秋田と京都の伝統行事を参考に子どもたちの健康を祈り、人と人を繋ぐための居場所として制作

大森山の杉の木を素材としたミマチアカリ《大森山 浮遊するもの》は、空気や気配のように森を浮遊するかたちを持たない何かが宿る6つのお面。「森はかたちのない彼らにとって野生の状態であり、彼らと人の間に交点が生まれた時、人に作られたお面は、森の中で彼らの居場所として存在しはじめる。 そしてお面もまた、見えない彼らを、彼らの居る森を、自分の居場所として生きることをはじめる」