秋美のアートがやってきた! アキビ・アーツマーケット
秋田公立美術大学の学生・研究生が展覧会形式で作品を展示販売する「AKIBI ARTs MARKET」が3月8日(金)、美大サテライトセンターで始まりました。東京都内ではアートフェア東京(東京国際フォーラム)、3331アートフェア(3331アーツ千代田)などが賑わいを見せるこの時期、秋田公立美術大学とNPO法人アーツセンターあきた主催による初めての試み。会場には学生自らが値札を付けた作品約160点が並んでいます。
入り口で出迎えるのが、現在、アートフェア東京に出展中の五月女かおる(ビジュアルアーツ専攻4年)≪the dog series≫のひとつ。金網にポリエステル樹脂をかけて輪郭を浮かび上がらせた作品は、まるで思い出せない記憶のように溶けて足元に堆積しつつ、かろうじて形状をとどめています。
一方、≪the POOL≫は、多角的な視点とパースで形作られた青色の変形タブロー。泳げずにただ眺めるだけだったというプールをモチーフに、視点によって変わる水面の角度や、額縁のような白いプールサイドなどが視覚的に魅了します。
同じくアートフェア東京に出展中の小山内毬絵(アーツ&ルーツ専攻4年)は、油彩やアクリル、ミクストメディアの風景画を出品。記憶を頼りに描いた架空の木、秋田の森、広場を歩く人などの情景が目を引きます。
研究生の大平真子は、描いた絵画を下地として、その上にグラデーションが美しい無数のモチーフを描くのが特徴。円を描くような筆跡が見える鮮やかな色彩のパターンの繰り返しが、不思議な空間を作り出しています。
色彩と形が踊る「絵とパズルの森」
牧野心士(ビジュアルアーツ専攻4年)、浅香遊(ビジュアルアーツ専攻4年)、柴田風也(アーツ&ルーツ専攻4年)の3人によるブース出展「絵とパズルの森」は、色彩と形、そして音が溢れ出るような空間となりました。
柴田風也≪佐渡島≫は、リサーチに訪れた佐渡島で出会った祭りの印象を描いたもの。壁一面が、動き出すような色と形で埋め尽くされています。
色彩と形が踊る「絵とパズルの森」
牧野心士(ビジュアルアーツ専攻4年)、浅香遊(ビジュアルアーツ専攻4年)、柴田風也(アーツ&ルーツ専攻4年)の3人によるブース出展「絵とパズルの森」は、色彩と形、そして音が溢れ出るような空間となりました。
柴田風也≪佐渡島≫は、リサーチに訪れた佐渡島で出会った祭りの印象を描いたもの。壁一面が、動き出すような色と形で埋め尽くされています。
牧野心士の作品に登場するのは、骨格も内臓も持っていない、生き物のような主体たち。愛嬌のある姿でありながらも、黄色い目玉や輪郭線などの存在の強さに引き込まれます。
浅香遊≪PLAY TIME≫は、意外性のあるパッキングパズル(箱詰めパズル)5種類。3年後期の授業課題で初めてパズルを作り、昨年はアメリカ・サンディエゴで開催された世界パズルデザインコンペティションで入賞。2月に開かれた卒業・修了研究作品展2019では、学長賞を受賞しました。無意識の固定観念に挑む浅香のパズルは、意外な仕掛けが魅力です。
アキビ・アーツマーケットは、3月8日(金)から10日(日)の3日間のみ。力作をご購入いただくと、売上金は学生たちの今後の活動資金となります。作品を見て楽しむだけでなく、所有する楽しみも、ぜひ。
Information
AKIBI ARTs MARKET
◼︎会 期:2019年3月8日(金)~3月10日(日)10:00~18:00
※初日のみ13:00開始、最終日17:00終了
◼︎会 場:秋田公立美術大学サテライトセンター(秋田市中通2-8-1 フォンテAKITA6F)
◼︎入場料:無料