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アートで動物と自然を楽しむ「大森山アートプロジェクト」

秋田公立美術大学と秋田市大森山動物園が連携して「大森山アートプロジェクト」を開催します。7月から10月にかけて、動物や自然の不思議と魅力を学ぶワークショップやアート作品の展示、ガイドツアーなどを実施します。

秋田公立美術大学と秋田市大森山動物園は7月から10月にかけて、大森山動物園及び大森山公園にて「大森山アートプロジェクト」を開催します。動物や自然の不思議と魅力を学ぶワークショップや アート作品の展示、ガイドツアーなどを実施します。

幅広い世代が動物と自然に親しむアートプロジェクト

秋田公立美術大学と大森山動物園は、平成27年〜29年度にアートイベント「大森山 Arts&Zoo」を開催し、 美大生によるアート作品を継続的に園内に制作・展示してきました。平成29年度には連携協力に関する覚書を締結。「大森山アートプロジェクト」として、動物園内だけでなく大森山公園一帯へと開催エリアを広げることになりました。

今期の大森山アートプロジェクトは、親子連れのみならず、幅広い世代が動物や自然に親しむプロジェクトを動物園内外で展開し、美大生の作品や作家としても活躍する美術大学教員による作品制作、学びの喜びを共有するワークショップや講演会、大森山公園の自然を感じながらアート作品を巡るツアーなどを開催します。

■Zoo de 工作

秋田公立美術大学にて開発(考案:山路康文)した子どもの「科学的思考」と「創造性」を育む工作キットを用いたワークショップ 。大森山動物園が繁殖計画を担う絶滅危惧種䛾ニホンイヌワ シや百獣の王ライオン、美しい羽と大きなクチバシ、興味深い食事 の仕方をするサンショクキムネオオハシなど動物の骨格や形態、生態などの特徴を模式化した構造の工作キット。生物学的視点と工学的視点を養い、美しい動物の色彩やパターンの塗装が創造性を育みます。企画立案した学生と教員が当日の指導にあたります。
日程:
7月13日(土)10時〜16時 於「湧水の郷あらや風鈴まつり」(秋田市新屋ガラス工房広場界隈)
9月29日(日)10時〜16時 於 大森山動物園ミルヴェ館
対象者:
5才以上の子ども(保護者同伴・保護者にもご参加いただく場合があります)
材料費:500円〜(工作キットの種類で異なります)
※大人は動物園入園料720円が別途必要です。※両日とも工作キット(100個程度)がなくなり次第終了します。

■「彫刻の森」の彫刻の清掃、補修、そして再生へ

1976年5月5日オープン当時の秋田の若い彫刻家たちが想いを込めた作品が緑の中に点在しています。昨年からの清掃・補修活動に加え、今年は伊藤紘美《海》が、作家と学生の手によって初夏の日本海を映したような鮮やかな色に変わります。
清掃:7月6日(土)10時〜12時 ※雨天時は翌日に延期
塗装:7月14日(日)15日(月・祝)両日共10時〜12時 ※一般参加は受け付けておりません。

■秋田公立美術大学-附属高等学院共同企画
壁画《HEART-FULL》制作 [一般参加可]

美大生と附属高等学院生、そして来園者も協力して動物園内の壁面を彩ります。
制作期間:7月20日(土)・21日(日)両日共9時〜16時
来園者参加時間帯:7月20日(土)13時〜16時、7月21日(日)9時〜12時
場所:ライオン、イヌワシ付近の壁面
※7月20日は高木美保名誉園長が制作に参加する予定です。

■あそび×まなびのひろば—杉迷路—

「あそび×まなびのひろば」は、子どもも大人も、あそびの中でまなび、まなびから新たなあそびをつくる創造的な場です。今年は大森山公園「彫刻の森」の杉林に地形や自然の素材を最大限に活かした迷路が出現します。
会期:7月28日(日)〜10月中旬頃
場所:大森山公園「彫刻の森」の杉林
参加費:無料[自由に参加いただけます]
※係員はいませんので、参加者は動物や草木などに注意して遊んでください。小さなお子さまは保護者の方がお付き添いください。
【オープニングワークショップ開催】
7月28日(日)11時00分〜12時30分 ※先着40名に美大生からプレゼント有

■トークイベント 

動物の色やパターンから色の楽しみ方について、デザイナーの視点で語ります。
第1回「色をたのしむ——色彩センスアップ」
日時:9月28日(土)15時〜16時30分
会場:秋田公立美術大学サテライトセンター 情報発信コーナー(秋田市中通2-8-1 フォンテAKITA6階)
講師:尾登誠一[秋田公立美術大学副学長・大学院教授]

昨年の「大森山アートプロジェクト」では、大型のアートサインを制作

10月12日「大森山アートプロジェクト」オープニングイベントを開催!

10月12日(土)にはオープニングイベントを開催。彫刻作品やアートサインのお披露目、杉迷路ワークショップ、トークイベント、彫刻の森ガイドツアー、作品展示など盛りだくさんに楽しめるイベントを開催します。

■皆川嘉博によるユキヒョウ「リヒト」をモチーフにした彫刻作品《リヒト:Licht》制作・設置

秋田公立美術大学アーツ&ルーツ専攻准教授・皆川嘉博(彫刻作家)が、2018年に旭山動物園から大森山動物園に来た絶滅危惧種のユキヒョウ「リヒト」を題材とした彫刻作品を制作し、展示します。

■大森山動物園の歴史、現在〜未来の取り組みを紹介するアートサインの制作・設置

大森山動物園の歴史、現在〜未来の取り組みを紹介するモニュメントを園内に制作、設置します。
お披露目:9時30分〜10時30分(予定)

■トークイベント

動物の色やパターンの不思議さについて、動物園の飼育員なども交えてデザイナーの視点で語ります。建物から園内に飛び出して実物を見ながらのレクチャーになるかもしれません。
第2回「なぜこんな色なの?——動物の色のふしぎ」
時間:10時30分〜12時00分(予定)
会場:大森山動物園内
講師:尾登誠一[秋田公立美術大学副学長・大学院教授]

■彫刻の森ガイドツアー

杉木立が美しい「彫刻の森」に設置された彫刻作品を徒歩1時間程度のコースを歩きながら鑑賞するガイドツアーを実施します。アートサインを辿って彫刻の森に行き、秋田彫刻連盟会長などを講師としてお招きし、点在する作品を解説いただきます。
時間:13時30分〜15時頃(予定)

■大森山動物園への案内サインの制作・設置(予定)

昨年度のJR新屋駅へのレリーフ設置に続き、まちなかから動物園へと誘導する案内サインを制作・設置する予定です。

昨年度はJR新屋駅にレリーフを設置しました

プロジェクトメンバー

■彫刻の森 立体チーム
織田修平 尾澤野々花 椛澤詩乃 小林琴子 中川舞[秋田公立美術大学美術学部学生]
監修 皆川嘉博[秋田公立美術大学アーツ&ルーツ専攻教員]
協力 西村廣惠[秋田県彫刻連盟会長]、伊藤紘美[秋田美術作家協会会員]
指導・協力 武藤元[有限会社武藤工芸鋳物代表取締役社長]

■あそび×まなびのひろば–杉迷路–
大野開 服部正浩 水除琉聖 石井千夕 河北真 川村梓 宍戸優花 村田晴加[秋田公立美術大学美術学部学生]
監修 村山修二郎[秋田公立美術大学アーツ&ルーツ専攻教員]

■Zoo de 工作
風間千洸 佐藤碧 田中芳樹 鶴飼かおり 細谷瑠羽 山田希 渡辺泰地[秋田公立美術大学美術学部学生]
監修 今中隆介 柚木恵介[秋田公立美術大学ものづくりデザイン専攻教員]、山本崇弘[秋田公立美術大学ものづくりデザイン専攻助手]

■壁画制作
秋田公立美術大学ライブペイントサークル「雷平」、秋田公立美術大学附属高等学院生徒有志、一般参加の皆さま
監修 べ・ジンソク[秋田公立美術大学コミュニケーションデザイ専攻教員]

■園内サイン
監修 べ・ジンソク[秋田公立美術大学コミュニケーションデザイ専攻教員]

■園外サイン
制作 べ・ジンソク[秋田公立美術大学コミュニケーションデザイ専攻教員]

(2019.7.1プレスリリース)

Writer この記事を書いた人

アーツセンターあきた

高橋ともみ

秋田県生まれ。博物館・新聞社・制作会社等に勤務後、フリーランス。取材・編集・執筆をしながら秋田でのんびり暮らす。2016年秋田県立美術館学芸員、2018年からアーツセンターあきたで秋田公立美術大学関連の展覧会企画、編集・広報を担当。ももさだ界隈で引き取った猫と暮らしています。

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