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「秋田銀線細工 髙𣘺香澄 つむぎつむぐ」 銀線を撚り合わせるがごとくつむぐ伝統と未来

秋田公立美術大学サテライトセンター(フォンテAKITA6階)にて11月1日(火)から展覧会「秋田銀線細工 髙𣘺香澄 つむぎつむぐ」を開催します。秋田藩城下町の金工の伝統を受け継ぎながら、今に生きる工芸として伝統と未来をつなぎ、つむいでいく髙𣘺香澄を特集します。

秋田銀線細工、若手職人の歩み

秋田公立美術大学サテライトセンター(フォンテAKITA6階)で11月1日(火)から23日(水・祝)まで、展覧会「秋田銀線細工 髙𣘺香澄 つむぎつむぐ」 を開催します。卒業生シリーズVol.9として、秋田公立美術大学大学院複合芸術研究科を2019年に修了し、現在、矢留彫金工房で副工房長を務める髙𣘺香澄を特集します。

秋田県指定の伝統的工芸品「秋田銀線細工」は、秋田藩城下町の金工の伝統を受け継ぐ工芸品です。細い純銀線を2〜3本ほど撚り合わせた素材で作られる工程はほとんどが手作業で、多くの手間と時間をかけて生み出される優美さと繊細さが特徴です。今では職人の高齢化や後継者不足のため、秋田市内の職人は数えるほどになりました。
髙𣘺は秋田公立美術工芸短期大学附属高等学院在学中に初めて秋田銀線細工に出会います。授業でバラブローチを制作し、細くて柔らかい銀線の扱いに苦労しつつも地道に向き合うなかで手作業の感覚を身につけていきました。大学進学を機に秋田を離れることで秋田銀線細工の素晴らしさに気づき、再び秋田に戻り、秋田公立美術大学大学院で秋田銀線細工に向き合い研鑽を重ねました。やがて松橋とし子と小林美穂に出会い、矢留彫金工房を立ち上げてからは共に地域の方々とのつながりをつむいでいます。まるで銀線を撚り合わせるかのように。

本展では秋田銀線細工に新しいデザインやアートの視点を融合して制作する髙𣘺と矢留彫金工房の取り組みを軸に、地域企業との共同開発や秋田公立美術大学附属高等学院生徒作品等を展示します。秋田銀線細工の新たな可能性を探り続け、次世代への技術の継承を責務と捉えて活動する髙𣘺香澄と矢留彫金工房の姿をご覧ください。

シンプルな形が愛おしい「あきた米」(3粒) 撮影:鄭 伽倻
繊細なレース模様の細工が美しいフリーリング「いぶりがっこ」 撮影:鄭 伽倻
株式会社秋田人形会館 雛人形持ち道具(扇)
株式会社秋田人形会館 雛人形持ち道具(扇)
BIDAIFU DESIGN LABO 秋田銀線細工プロジェクト(イヤリング)
髙𣘺香澄「唐草」(フリーリング)

Profile

髙𣘺 香澄 Takahashi Kasumi

1994年秋田市生まれ。2019年秋田公立美術大学大学院 複合芸術研究科 修了後、矢留彫金工房開設 副工房長として活動を始める。「第50回日本七宝作家協会国際展」学生部門 奨励賞、「第20回公募2016日本ジュエリー展」under26部門 入選。「New Jewellery Artist Exhibition 2017 〜SELECT11〜」(銀座ACギャラリー)、「髙𣘺香澄 活動紹介展ー秋田銀線細工の可能性を探るー」(秋田市文化創造館)、2022年「KOUGEI EXPO in AKITA 秋田の伝統的工芸品展」(秋田市文化創造館)など。

撮影:越後谷洋徳

Information

卒業生シリーズVol.9
「秋田銀線細工 髙𣘺香澄 つむぎつむぐ」

「秋田銀線細工 髙𣘺香澄 つむぎつむぐ」(PDF)
KOUGEI EXPO in AKITA 開催記念
KOUGEI EXPO in AKITA
■会 期:2022年11月1日(火)〜11月23日(水・祝) 会期中無休
■会 場:秋田公立美術大学サテライトセンター
    (秋田市中通2-8-1 フォンテAKITA6F)
■時 間:10:00〜18:50
■入 場:無料
※混雑の状況により入場を制限させていただく場合があります。
※新型コロナウイルス感染症感染拡大状況によっては会期や内容を変更する場合があります。
■主 催:秋田公立美術大学
■企画・運営:NPO法人アーツセンターあきた

Writer この記事を書いた人

アーツセンターあきた

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