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若者たちの想いが詰まった日本酒「究」発売開始! 秋田公立美大、県立大、銀鱗がコラボレーション

秋田公立美術大学と秋田県立大学、株式会社那波商店・銀鱗のコラボレーションで3月20日、若者に向けた新しい日本酒「究」が発売されました。

日本酒「究」 発売開始!

秋田公立美術大学と秋田県立大学、株式会社那波商店・銀鱗はこのほど、若者に向けた新しい日本酒の開発に取り組みました。コラボレーションによって生まれた日本酒「究(きわむ)」は3月20日に発売開始。若いパワーによるフレッシュな日本酒が店頭に並びました。

NPO法人アーツセンターあきたは、このコラボレーションにおける連絡・調整を担いました。学生たちと共にプロジェクトに取り組んだ担当からのレポートです。

醸造学を専攻する秋田県立大学の学生が醸した日本酒「究」。宣伝ツールは秋田公立美術大学の学生が担当

学生による日本酒開発プロジェクト

「究」は秋田県立大学が2009年から取り組んできた日本酒の開発プロジェクトです。秋田県立大学で醸造学を専攻する学生を中心に、酒米の収穫から酒造りまでを行うものです。2018年度は株式会社那波商店・銀鱗が酒造りの指導と製造販売を行い、秋田公立美術大学の教員・学生も参画。秋美の学生はボトルデザインとポスター、ポップといった宣伝ツールを制作しました。

3月20日の記者発表では、商品をお披露目した後、プロジェクトメンバーがプレゼンテーションを行いました。「究」の設計を行った秋田県立大学の学生は、「日本酒初心者が感じる『飲みやすい日本酒』と、日本酒を飲み慣れた人が感じる『飲みやすい日本酒』の味にギャップがあることが分かり、その調整が難しかった。でも、どなたでも楽しめる日本酒になりました」と解説。

デザイン制作を行った秋田公立美術大学の学生2人のうち、ボトルデザインを担当した中川未祐さんは、「若者向けの日本酒を作りたいという要望を受けて提案。『気軽に手に取ってもらいたい』という想いを込めて、ボトルを手に取っているイラストを大胆にあしらいました。ユニークなデザインに仕上がったと思います」とコメント。

また、ポスターやポップなど宣伝ツールを制作した石橋綾乃さんは、「『醸す』には、お酒を醸造する意味と、物事を作り出していくという意味があり、それらを掛け合わせたキャッチコピーにしました。インパクトを与えようと、日本酒のイメージがないオレンジ色をポスター一面に使いました。たくさんの方の目に触れて欲しい」と話しました。

3月20日、秋田県立大学で記者発表を行いました。オレンジ色と「ブチ醸ませ」の文字が目を引きます

今回は、お酒を搾る時期とデザイン制作の時期が合わず、学生は試飲を行わないままデザイン制作を行うことになりました。味を想像してデザインすることはなかなか難しい作業だったと思いますが、伝えられた味のイメージについて想像力を膨らませ、若い感性が光る仕上がりになったと思います。

また、この記者発表の帰りに、自分たちが関わった商品がどのように店頭に並んでいるのか実際に見るのも良い経験になるだろうと思い、販売店にお邪魔しました。自分たちが関わった商品がショーケースに並べられているところや、店頭にポスターが張り出されている様子を見て、消費者の手に渡っていく過程を知ることができて嬉しそうにしていました。記念に店頭のポスターをパチリ⭐

学生が中心となって醸した日本酒「究」。お見かけの際は、ぜひお試しください!

店頭に並んでいる日本酒「究」を確認。うれしさが込み上げてきたようです
ショーウインドーに貼られていたポスターをパチリ

【主な販売店】
・秋田駅ビルトピコ 石川酒店
・秋田空港ターミナルビル売店
・中礼酒店(秋田市下新城中野字街道端西52-4)
・最八商店(秋田市土崎港中央1丁目14-17)
・松田酒店(秋田市土崎港北7丁目1-16)

【お問い合わせ】
株式会社那波商店・銀鱗
秋田県秋田市土崎港中央1-16-41
電話番号 018-845-1260

畠山 基子(NPO法人アーツセンターあきた)

Profile

畠山 基子

秋田市生まれ。デザイン制作会社を経て、秋田公立美術大学勤務。2018年からNPO法人アーツセンターあきたのプログラム・コーディネーターとして、主に受託事業や経理を担当。

Writer この記事を書いた人

アーツセンターあきた

高橋ともみ

秋田県生まれ。博物館・新聞社・制作会社等に勤務後、フリーランス。取材・編集・執筆をしながら秋田でのんびり暮らす。2016年秋田県立美術館学芸員、2018年からアーツセンターあきたで秋田公立美術大学関連の展覧会企画、編集・広報を担当。ももさだ界隈で引き取った猫と暮らしています。

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