日常の些細な出来事を種として 精巧精緻・愛嬌満載「真坂人形」の歩み

精巧精緻、愛嬌満載がモットー「真坂人形展」

秋田公立美術大学サテライトセンターでは、卒業生シリーズ第4弾として、2018年にアーツ＆ルーツ専攻を卒業した真坂歩が制作する「真坂人形」を特集します。

秋田に軸足を置き、日常の些細な出来事を種として制作される真坂人形。ユーモア溢れるその姿は、手びねりや型抜きといったあくまでも伝統的な技法によって形作る造形を主体としながらも、言葉遊びやゆるい表情によってクスッと笑える独自の世界観を形成しています。本展では、この3年間に生み出した作品約200点を展示。その誕生からこれまでの歩みと展開をたどります。

真坂人形がずらり、200点余り！

「唐突ですが、現在僕は土人形を作っています」
SNSでそう告白したのが2016年11月10日。アーツ＆ルーツ専攻の授業で、生まれ育った土地に伝わる「八橋人形」をリサーチしたのをきっかけに、日本画から、土人形へ。平面から、立体へ。一大転機なのかと思いきや、飄々と、でも黙々と、クスッと笑みをたたえながら、ささっと意味をふりかけて、計算ずくの姿形を次々と生み出していく。その数、およそ200種類。正確な数字が分からないのは、ご愛嬌。「ゆるゆるで、まさか！な造形」が夜な夜な生み出されては、あっという間に誰かのもとへ。
真坂人形誕生から3年。幾多の販売会を経て、展覧会としては卒業制作展以来初めてとなる本展。早くも散逸の危機にある真坂人形の、これまでの歩みと展開をたどります。

「精巧精緻、愛嬌満載」をモットーに、「少し変わっていて、ほっとけないような人形」を目指しているという、真坂人形の数々をお楽しみください。

展覧会初日となる11月2日は、16:30から会場にてオープニングトークを開催。村山留里子（現代美術作家）、小松和彦（郷土史研究家）、真坂歩（真坂人形師）が真坂人形の魅力を探ります。

11月17日（日）10:00〜12:00には、小学生を対象としたアートワークショップ「こどもアートLab」にて「人形をつくろう」を開催します。真坂さんと一緒に人形に絵付けをしたり、粘土を使って形を作ります。事前に電話でお申し込みください。

（2019.10.14プレスリリース）