「映像」と「音」をあつめて演奏しよう
秋田公立美術大学とNPO法人アーツセンターあきたは2019年度から、小学生を対象にした「こどもアートLab」を開催しています。月に一度程度、秋田公立美術大学サテライトセンター(フォンテAKITA6階)等を会場に、教員・助手や卒業生をLabリーダーに迎えて、一緒に“つくること”を楽しんでいくアート・ワークショップです。萩原健一准教授をLabリーダーに迎えたテクノロジー・ワークショップ「音をあつめて演奏しよう」では、一体、何をつくったのでしょうか。
スマホやPC、スピーカー、モニターがあつまって、サテライトセンターのデッサンルームは音楽スタジオのように変身。秋田公立美術大学の学生や大学院生が萩原先生を手伝って準備し、ワークショップでは参加者をサポートしていきます。さて、どんなワークショップになるのでしょうか?
音の地図を描こう
まずは聴くこと、見ることについて萩原先生がレクチャー。耳の使い方、音の種類、音の階層を意識すること、視覚で音を表現できることなどを聞いた後は、ウォーミングアップとして耳をふさいで無音状態を体験する「耳のリセット」と「音のスケッチ」をしました。その後、みんなが描いた「音の地図」を映していきます。
テレビや映画の場合、出来上がった絵に合わせて音を作ったり、あえて絵とズラして音を作ったりすることもあります。ワークショップでは、絵は自分の動きを、音は自分であつめた音を使います。スタジオで体の動きを撮影して、「自分のジェスチャーに効果音をつける」のが今回の課題です。
参加者たちはジェスチャーをスタジオで撮影したり、フォンテAKITA内や屋外でジャスチャーに合わせたい音をスマホで採取したり。それらをド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドの8音にして、体と音でピアノをつくっていきます。
みんな、どんな動きや音をあつめるのかな? 参加者それぞれの目が輝いてきました。
体と音でピアノをつくろう
参加者それぞれが採取したのは、木の棚を手で叩いた音、トイレで手を乾燥させる温風の音、エスカレーター付近で聞こえるナレーションの声、信号待ちで流れる音、などなど…。思い思いの音を採取して、それらと体の動きの映像とを合わせてピアノを作ります。
演奏に使用するのは、萩原先生が株式会社 HAUSと共同開発している映像シンセサイザー「E.P.(イーピー)」です。「E.P.」を使うことで様々な楽器でムービーを操作することができます。
みんなで、演奏会!
それでは、サテライトセンターのデッサンルームを音楽スタジオにして、「E.P.」を使った演奏会を開催します。作曲者、演奏者は、小学1、2年生とそのお母さんたち。自分でつくった音と映像で演奏です!
演奏会の合間には、何の音なのか当てっこをしたり、動きを解説したり。音と映像に少しずつ引き込まれていく子どもたちと、お父さんお母さんたち。見守るスタッフもその瞳の輝きに引き寄せられて、楽しく充実感のあるワークショプとなりました。参加してくださった小学生とお母さん、そしてサポートしてくれた学生さんたち、ありがとうございました。
こどもアートLab「音をあつめて演奏しよう」
[日時]2019年10月26日(土)
[会場]秋田公立美術大学サテライトセンター
[Labリーダー]萩原健一(秋田公立美術大学准教授)
[ワークショップスタッフ]朝倉泰臣、乙戸将司、佐藤若菜
[テクニカルサポート]小木曽護
[記録撮影]森田明日香
協力:株式会社HAUS https://h4us.jp/
「こどもアートLab」は月に一度程度、教員・助手、卒業生らをLabリーダーに迎えて開催を予定しています。“つくること”を楽しむアート・ワークショップを今後もお楽しみに!
◉「こどもアートLab」に関するお問い合わせ
秋田公立美術大学サテライトセンター(NPO法人アーツセンターあきた)
〒010-0001秋田市中通二丁目8-1(フォンテAKITA6階)
TEL.018-893-6128 FAX.018-893-6136
E-mail info@artscenter-akita.jp