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高校で「演劇」の授業?生きやすくなるため? あらかじめ用意された正解がない教育とは

秋田市委託 文化創造交流館(仮称)プレ事業「乾杯ノ練習」の一つ「未来の生活を考えるスクール」では12月1日、「演劇と教育―生きる方法を学ぶ―」を秋田市中通のアトリオンで開催します。ドラマティーチャー いしいみちこさんのトークをお楽しみください!現在、参加申し込み受付中。

未来の生活を考えるスクール第3回「演劇と教育―生きる方法を学ぶ―」

秋田市委託 文化創造交流館(仮称)プレ事業の一つ「未来の生活を考えるスクール」。12月1日に開催する3回目のスクールでは、ドラマティーチャー いしいみちこさんにご登場いただきます。トークの聞き手は、アーティストの柚木恵介(秋田公立美術大学准教授)。誰もが生きやすくなるための教育について語るスクールです。

よりよく生きるための方法とは

いしいみちこさんは高校で演劇を教えています。「私の行っている演劇教育は、いわゆる俳優を養成することを目指してはいません。(中略)演劇を通して、高校生たちのコミュニケーション能力を高めていきたい。あるいは、自分の身体の可能性についてもっと知ってほしい。実生活でよりよく生きる方法を身につけてほしいと願って、この教育をやっています」と語るいしいさん。あらかじめ用意された正解はなく、ワークを通して生徒が自由に感じたり考えたりすることを大切にしています。ワークの後には「ふりかえり」をして、言語化し共有します。教科として演劇を教える先生は全国にまだ数人。限られた高校生だけが享受できるプログラムにしておくのはもったいない!先駆的な事例を学び、未来の教育と生活を探ってみましょう 。
※引用は『高校生が生きやすくなるための演劇教育』(立東舎)から。

(撮影:南阿沙美)

Profile

いしい みちこ

高校で国語の教師をしていたが、2011年より福島県立いわき総合高等学校の総合学科の立ち上げに携わり、教科「演劇」のカリキュラムと系統的指導法について実践、研究する。演出家・劇作家の飴屋法水氏と福島県立いわき総合高校の高校生が共同作業で作り上げ、校庭でたった2回だけ上演された同校総合学科第10期生アトリエ公演『ブルーシート』が岸田國士戯曲賞を受賞。2014より追手門学院高等学校の教諭として表現コミュニケーションコースの生徒たちを教えている。写真は『高校生が生きやすくなるための演劇教育』(著者:いしいみちこ、発行:立東舎)

Profile

柚木 恵介

1978年鹿児島生まれ。東京芸術大学デザイン科講師の傍ら、造形作家として活動を続けている。近々の活動は以下の通り。2016年/KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭出品(宮城県)。2014年/表現のチカラ 東京藝大セレクション展ディレクション(香川県高松市)。2014年/日本橋三越夏の芸術祭 ワークショップディレクション(東京)。2014年/小豆島アーティストインレジデンスディレクター(香川県小豆島)。2013年/瀬戸内国際芸術祭出品(香川県小豆島)

Information

演劇と教育―生きる方法を学ぶ―

■日時: 12月1日(日)14:00~16:00(開場 13:30、途中休憩あり)
■会場:アトリオン3F研修室(秋田市中通二丁目3-8)
■トーク:いしいみちこ(ドラマティーチャー)
■聞き手:柚木恵介(アーティスト、秋田公立美術大学准教授)
■入場料:無料
■定員:100名

《申込方法》
参加ご希望の方は電話またはメールにて「アーツセンターあきた」まで下記の項目をお知らせください。定員に達した場合予約を締め切ることがあります。
①(代表者)氏名・ふりがな
②ご希望の回のタイトル(例:演劇と教育)
※メールで申し込まれる際は、件名にご希望回のタイトルをご記入ください。
③参加人数
④電話番号
⑤メールアドレス(お持ちの方)
申込先:NPO法人アーツセンターあきた
TEL 018-888-8137 MAIL info@artscenter-akita.jp

《未来の生活を考えるスクール》
秋田市文化創造交流館(仮称)が2020年秋にオープンするのに先駆けて、秋田市内のさまざまな場所でプレ事業「乾杯ノ練習」(※)を展開していきます。「未来の生活を考えるスクール」もその一つ。既存の分野を超えて活動する人や新しい分野を創っている人たちをお招きし、トークや上映会などを実施します。地域の歴史や今日を知り、新しい知識や視点を得ることで、みんなで今よりちょっと先の生活(=未来の生活)について考えてみましょう。
※「乾杯ノ練習」とは、宴会の席で乾杯の準備が整う前に、練習とかこつけて先に始めてしまうこと。秋田市文化創造交流館(仮称)の開館は2020年の秋ですが、ちょっとだけ先に始めてしまいましょう。

Writer この記事を書いた人

アーツセンターあきた

高橋ともみ

秋田県生まれ。博物館・新聞社・制作会社等に勤務後、フリーランス。取材・編集・執筆をしながら秋田でのんびり暮らす。2016年秋田県立美術館学芸員、2018年からアーツセンターあきたで秋田公立美術大学関連の展覧会企画、編集・広報を担当。ももさだ界隈で引き取った猫と暮らしています。

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