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大森山公園「彫刻の森」に 秘密基地が出現!?

秋田市の大森山公園「彫刻の森」の一角に、学生による「あそび×まなびのひろばー杉迷路ー」が誕生します!大森山動物園と秋田公立美術大学の連携企画「大森山アートプロジェクト」の一環。7月28日にはオープニングイベントを開催

大森山アートプロジェクト2019

秋田市の大森山公園「彫刻の森」に広がる杉木立の一角に、秋田公立美術大学の学生による期間限定の「あそび×まなびのひろばー杉迷路ー」が誕生します。秋田市大森山動物園と秋田公立美術大学が連携して展開する「大森山アートプロジェクト」の一環。

「あそび×まなびのひろば」は、遊びのなかで学び、学びのなかから新たな遊びをつくる創造的な広場をつくろうと村山修二郎准教授が企画。地域プロジェクト演習を履修している1年生5人、2年生3人の計8人が「彫刻の森」にある杉林の地形をもとに、景色を生かした「杉迷路」をデザイン・構成しました。

大森山の空気、木漏れ日、鳥の鳴き声、木や土の香りを感じてもらい、遊びと学びを通して感性を養ってもらう目的です。

大森山公園にある「彫刻の森」
杉林に自然素材の材料を運び込みます。杉林にある杉の枝葉ももちろん材料に
地域プロジェクト演習の村山准教授と学生8人が挑みました

期間限定の「杉迷路」、まもなく完成!

この日は作業の2日目。学生が春から準備してきた「杉迷路」の全容が、約20m×40mの杉林に徐々に姿を見せ始めました。

美術家である村山准教授の指導のもと、麻布や麻紐のほか、杉木立の杉の枝や葉など現地で調達した自然素材が材料です。

枝葉を重ねて麻布で覆ったクッションや、杉の木と木の間にはハンモック、麻布を帯状に巡らせた迷路など自然に還る素材を使ったさまざまな仕掛けを制作しました。

枝を利用して麻紐を結び付けていきます
麻布を麻紐で木にくくりつけて吊るしたハンモック
子どもたちが楽しく遊べるように工夫を凝らします
座り心地はどう?

直感的に、楽しく制作

ハンモックを企画したのは2年生の3人。水徐琉聖さんは「計画して臨んだけれど、実際にやってみると木の間隔が違うから場所によって仕掛けるのが難しい。だから直感的に、自分たちで楽しみながら制作している」と話します。「杉迷路の大まかなイメージをかたちにして、細かい部分はここに来てから考えて作った」と話す大野開さんと共に、木登り用の仕掛けづくりにも挑んでいました。

枝を重ねていって…
子どもたちはきっと、こんなふうに遊ぶんだろうね
まるで秘密基地のような杉林
杉や土の香りと木漏れ日が心地いい森の中

コーディネーターの田村剛(アーツセンターあきた)は、「この杉林にどのように展開させるのか不安だったが、学生たちは体で徐々に感覚を掴んでいった。空間を作るのは難しく、よい経験になったと思う」と話しています。

「あそび×まなびのひろばー杉迷路ー」は7月28日(日)オープン。期間は10月中旬頃までの予定。オープン当日11:00〜12:30にはオープニングワークショップを予定しています。お問い合わせはNPO法人アーツセンターあきた(TEL018-888-8137)まで。

どんな広場になるのか、お楽しみに!

制作・プロジェクトメンバー

大野開 服部正浩 水除琉聖 石井千夕 河北真 川村梓 宍戸優花 村田晴加[秋田公立美術大学美術学部学生]
監修:村山修二郎[秋田公立美術大学アーツ&ルーツ専攻教員]

Information

あそび×まなびのひろばー杉迷路ー

会期:7月28日(日)〜10月中旬頃
場所:大森山公園「彫刻の森」の杉林
参加費:無料[自由に参加いただけます]
※係員はいませんので、参加者は動物や草木などに注意して遊んでください。小さなお子さまは保護者の方がお付き添いください。

オープニングワークショップ開催

7月28日(日)11時00分〜12時30分
※先着40名に美大生からプレゼント有

お問い合わせ:NPO法人アーツセンターあきた TEL018-888-8137

撮影:田村剛

Writer この記事を書いた人

アーツセンターあきた

高橋ともみ

秋田県生まれ。博物館・新聞社・制作会社等に勤務後、フリーランス。取材・編集・執筆をしながら秋田でのんびり暮らす。2016年秋田県立美術館学芸員、2018年からアーツセンターあきたで秋田公立美術大学関連の展覧会企画、編集・広報を担当。ももさだ界隈で引き取った猫と暮らしています。

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